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右脳と虫の声
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都会が明るくなったせいなのか、マンションの常夜灯のせいなのか、昨夜も真夜中に蝉の声で目が覚めました。
この傾向は年々強くなってきた気がします。

実は虫や鳥の鳴き声は日本人とポリネシア人にしか聴こえないそうです。
それは、人種による問題ではなくて言語の違いによるもので、日本語が母音も子音も全て左脳が司っているために起きることだといわれています。
それ以外の言語を使う脳は母音が左脳、子音が右脳を使っているので、虫や鳥の鳴き声を騒音やBGMと同じように、雑音として右脳だけで聞き流してしまうのが要因だそうです。
すなわち、虫の鳴き声を擬音化するように、自然界の音を言語脳すなわち左脳で受けめるという日本人特有の性質からくるようで、日本人の宗教観、自然に対する価値観が、「生きとし生けるもの」全ての声に耳を傾けるという自然に対する敬虔な姿勢が生まれ、それゆえ、言語として聞き取ろうとしてきたのかもしれません。

そして、論理的に物事を具現化する左脳が、どれだけ深い右脳の意識を具現化できるかが、その人間の能力のレベルを表しているということだと僕は考えていて、虫の声を聞くことができるということは、日本人には言語を通して高度な意識の共通化、認識の共通化を求めた文化性があるということで、この共通化が日本人の更なる知識の蓄積とテクノロジーの平均化と発展につながり、日本人の経済的、そして精神的な豊かさにつながったとも言えるかもしれません。

さらに日常的な言語をすべて左脳が司ることにより、余裕がある右脳による意識の深化が直感が呼び込み、それを左脳が具現化できるために、日本人が論理性のあるアナログ的な「ひらめき」を生み出せる理由のような気がします。

コンピューターは「デジタル」で全ての情報を処理し、電気信号で論理的に迅速な結論を出します。
同じように言語や計算など左脳が行う論理性のある情報処理は、基本的に全てコンピューターの方が優れているので、結局、人間はアナログ的な深い意識とつながる右脳的思考を追求するほうが、メリットが多いはずですし、それを具現化する能力を鍛えることが一番大切な気がします。

蝉の声が聞こえる日本人は、アナログ的創造力を具現化する能力が優れている証拠だと言えるでしょう。

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|10:15:07|夢の世界と人間の脳 | comment(0) | trackback(0)