2014.01.31 Fri

日常会話や簡単な計算などの無意識に行う思考は、殆んどが左脳が行っています。
長い文章の認識や理解、分析など複雑な思考になると、普段は五感からの伝達にしか使っていない右脳が働くようになるようです。
この右脳の思考力は、大人になってから成長することはなく、ほぼ3歳までの初期の成長で決定してしまいます。
胎児期から3歳までは、脳のもっとも重要な基礎とのなる右脳の部分を形成する時期で、五感からの伝達や体を動かすためのコントロールの仕方もこの時期に徐々に形成されていきます。
そして、母親のお腹の中にいるときから3歳までの記憶が、その人の一生を左右するといっても過言ではないような、人格や自我の形成や生き方の方向性に影響を与えます。
現代の進歩してきた脳医学によっても、このような育児環境の質の良し悪しが、その後の発達していく脳の組織と機能に多大な影響を及ぼすことが明確になってきているようです。
そして「三つ子の魂百まで」という諺にもあるように、幼児期の体験がその人の人生に重要なことは、昔から言われていたことです。
江戸しぐさなどの著書にも、江戸時代の大人たちは、「三つ心、六つ躾、九つ言葉、文(ふみ)十二、理(ことわり)十五で決まる」と言って、人間の心や精神は3歳までに決まると書かれています。
実はこの教育方法は現代の教育よりもはるかに実践的で効果が有り、西洋文化が入ってくる以前の日本人が脳の本質的な構造を理解していたことがよくわかります。
三歳までの左脳が発達する以前は、外国語や暗記などはかえって右脳の発達に悪影響を与えてしまうので、人間の本質を問う神話などの物語によって右脳の好奇心を伸ばすような教育が意味を持ちます。
逆に高校生以上では左脳も全く成長しないので、受験勉強などその後のほとんどの教育はその人の人生に全く意味を持たないことがよくわかります。
そして、右脳が成長しきれていない育児期にストレスが溜まるような夫婦喧嘩や、虐待などがあると、脳の基礎である右脳の形成に問題が起き、情緒が不安定になり、その後の左脳の成長にも悪影響を与えます。
自分の人格の方向性を決めるその人の好奇心が定まる時期に、テレビやゲームばかりに興味が向き、多大な影響を受けると、洞察力や認識力、想像力をもたらす右脳の成長に悪影響を与え、大人になっても娯楽などの一方的に与えてくれるエンターテイメントだけを欲するようになってしまうようです。
ただし、その人が過去世で学んできた魂のレベルは生まれた時点で決まっているので、どんなに幼少時に心を育む情操教育をしても、そのレベル以上になることはありません。
あくまで、潜在意識として魂と繋がる右脳が、持てる能力を発揮できるかどうかの問題のようです。
その後の人生での魂の成長は非常に難しく、その人がどれだけ自分の愚かさやこの世界の本質に気付くかどうかにかかっているようです。
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