IMF
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国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事はニューヨークでの講演で10日、世界経済は今年も引き続き低成長となる公算が大きいとして、各国の中央銀行は金融緩和の継続を通じて、景気を下支えるべきとの見解を示しました。
日本については、成長の勢いに弾みをつけるため、一段と金融緩和に頼る必要があるとした上で、日銀の大胆な緩和強化策は「前向きな一歩」と評価したようです。これでアベノミクスにも、日銀の黒田総裁にもお墨付きがついた格好になり、喜んでいることでしょう。

同時に、金融状況が改善しつつあるものの、依然として実体経済の改善につながっていないとし、現状では、緩和的な金融政策の維持によって景気を押し上げ、インフレ期待はしっかりと抑制されており、中銀には景気支援に向けた措置を講じる一段の余地が存在すると述べた。

そして、日本の財政については「ますます持続不可能となっているようだ」と指摘。「日本は明確で信頼の置ける中期的な財政再建策の策定が必要」とし、「景気活性化に向け、包括的な構造改革に着手すべき」と語った。

ラガルド専務理事はIMFとしてはおそらく初めての女性専務理事で、聡明な視線と説得力のある言動は十分役目に値する働きだと僕も思います。
ただ、国際通貨基金として現在の世界情勢を完全に把握しているとは思えず、さらに今後起こりうる世界的な経済動向や金融問題を全く見ようとはしていないことに驚きます。

ユーロ圏におけるキプロス問題はキプロスだけの話ではなく、アイルランド、スペイン、イタリアなど多くの国でも起きる可能性を含む本質的な問題です。
経済状況の悪化から銀行の融資が滞り、さらに経済は悪化し、銀行も収支は悪化。国の財政も限界を超えるほど悪化し、銀行を支えきれず、とりつけ騒動が起きたのがキプロスです。
IMFは国の財政を改善しつつ、景気刺激策を続けろと矛盾することばかり言い続けていますが、何の解決にもなっていないところにアベノミクスの登場で、金のかからない金融緩和策で一時期的に良くなった日本の例を見習い、各国に大胆な金融緩和を更に進めろと言い出しました。

金融緩和と称して、政府が中央銀行に無尽蔵に国債を引き取らせ、お金を市場に必要以上にばらまく今のやり方は、過去に何度も超インフレにより国を破綻させた非常に危険な政策です。それゆえ政府と中央銀行は独立性を持って政策を行うということを学習したはずなのに、物事が行き詰ると、人間は同じ過ちを犯す愚かな生き物だということをどうして誰も指摘しないのでしょうか。

状況が一番悪いユーロ圏は既に手の施しようはなく、ギリシャやキプロスのような小国ではECBやIMF の集めた基金で救済できるでしょうが、イタリアやスペインが同じように国が銀行を支えきれなくなったら、間違いなく一国で基金の全てを使い切ってしまうでしょう。
キプロスのように銀行は閉鎖され、国民は全くお金を引き出すことができず、経済は崩壊するのは間違いないはずです。
アメリカも財政の崖はなんとか共和党の妥協で切り抜けたように見えますが、今後は間違いなく大幅な財政削減が絶対条件になってくるので、今までの景気が持続することは100%ありません。
中国やインドの製品を消費してくれていたアメリカとユーロ圏が景気後退すると、伸びていた成長も完全に止まり、世界中が景気後退期に入り、そのまま金融危機に入るのも時間の問題だと思います。

ラガルド専務理事にしてみれば、アベノミクスと黒田日銀の大胆な緩和策だけが、世界の最後の賭けだったのかもしれません。
本当の世界情勢は、北朝鮮の将軍様のミサイルごっこに付き合っているような、安泰な状態ではないはずです。
|10:02:05|政治、経済 | comment(0) | trackback(0)
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