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ノーベル文学賞
工藤デジカメ 041
2013年のノーベル文学賞はカナダの女性作家アリス・マンロー氏(82)に授与すると発表されました。

アカデミーは「現代の短編小説の名手」と評価し、同賞の女性への授与はドイツの作家ヘルタ・ミュラー氏以来4年ぶり、13人目となるようです。

マンロー氏はカナダ南部オンタリオ州ウィンガム出身で、10代で創作を始め、1951年に結婚後、大学を中退。書店経営の傍ら作品を発表し、68年に初の本格的な短編集を出版しました。
子育てや離婚、再婚を経て、自分の故郷をモデルに田舎町に暮らす人々の生活と心の機微を描き、「カナダのチェーホフ」とも呼ばれ、2009年にはブッカー国際賞を受賞しました。
日本では「イラクサ」「林檎の木の下で」「小説のように」(いずれも新潮社)が翻訳され、国内の文学ファンに親しまれてきたようです。

僕も、現在世界で最高レベルの女性小説家と思っているアリス・マンロー。
ノーベル賞授賞は当然だと思いますし、大好きな作家が取ったことにとても嬉しく思っています。

その最新作の「小説のように」。
どこにでもありそうな平凡な日常がこの人の筆にかかると、濃密な時間のなかで繰り広げられる特別なストーリーに変わります。
表現の豊かさは現代の作家の中でも特に飛び抜けていて、文章の上手さも特筆ものです。
村上春樹のように比喩を多用し、ひとつのことを何度も多面的に言い換えながら表現し、内面をあぶり出すというよりも、とにかく繊細な表現で緻密にそして徹底的に書き込むことで、リアルな情景を描き出すタイプの小説です。
そのためにストーリの中の時間がとても濃く、ゆっくりと進んでいくのですが、必ずどこかで予想外の展開が隠れていたことを後で知らされ、そして驚かされ、常に読者を飽きさせることはありません。
濃厚な物語の中に一度引き込まれると、現実を忘れてしまうようなリアリティーを持っていて、ストーリーに振り回されてしまうことに違和感を覚えるほどでした。
短編集ですがどの話も印象深く、重厚で、長編のような読書感があります。

この小説が、現時点で世界最高レベルの小説であることは間違いないと僕は思いますが、アリス・マンローの受賞がここまで遅れたのは、アカデミー財団が短編にあまり価値を見出してなかったのが理由でしょう。
|09:59:20| | comment(0) | trackback(0)
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